Diary......OCTOBER 2004
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2004/10/26 title = はつゆき
 札幌では今日、雪が降った。季節と言うものは、ぼんやりしているとあっと言う間に去っていって去り際に嘲笑う。置いていかれた方は驚く、何だか間抜けな声をだしていきなり現れた季節に何とか順応しようとする。人にもよるが、一生の内に季節を意識することが何回あるだろう? つい鈍感になりがち。気づいた時の反応も様々で、怒ったり、泣いたり、喜んだりと忙しい。

 札幌に降る雪を見た。

 ちょうど、休日だったこともあり。あ、と小さく呟いた。だが、少なくともそんな台詞は可愛らしい女性だったり、可愛らしい男が呟くべき台詞だと思う。あきらかにNG、二十一の普通… の男が発していい台詞ではなかった。正直、この呟きはサポートしておりません… と言うエラーメッセージが何時出てもおかしくない。
 吐く息は白い。不意に、いつか電車に乗って友人の家まで出かけた事を思い出した。あれは、誰だっただろう。なんて考えながら冷たい空気が満ちる、ありふれたアスファルトの道を歩いていた。触れては溶ける雪が、少しばかり悲しいような気がした。感傷的になっている、そう気づいてふと我に返る。なにを考えているのだろう?

 傘が無かったので、そのまま歩いた。頬を撫でる風は冷たく、当たる雪もまた冷たい。何かを思い出そうとしている。整理のつかない感情が頭の中を回っているよう。
 冷たい風と雪、独りぼっちの自分。オレンヂを照らす、ナトリウム灯。どこかで人の笑い声が聞こえる、無理に笑っているようで、また覚醒剤でトリップしたかのような甲高い笑い。見ればマフラーを垂らした高校生がいた。

 夜が深い。いつもなら、だぶだぶの服を着た "自称ほにゃらら" が、あちこちに視線を向けているであろう時間。午後十一時、深い夜と白い欠片に覆われたそこには自分と数人しか見えない。すぐ真横を通る車さえも遠くに感じた。そんな夜。

 考えたのは自分の事でも他人のことでもなかった。
 降っては消える雪の数だけ、取り留めない思いが舞うだけだった。

 もうすぐ、冬がくる。


2004/10/19 title = 管理人の優雅な生活?
 朝、起きたいときに起きる… という訳でもなく。早番の際は朝六時に起き、遅番の時は九時に起きているような気がする。気がする、と言うのは自分に自信がないからか、はたまた忙しさの余り記憶にないのか。

「ねぇねぇ、それって単にズボラで覚えてないって言わないかな」

 会社に出向き朝礼、後勤務。楽しいが、どことなくストレスが溜まる。前の職場では、 「いつの時も優雅たれ」 との師匠からの教えを守りコーヒーや紅茶を休憩時間に飲んでいたものの。この職場では、すっかり時間に飼いならされてしまったのか、緑茶党に。

「それって、格好つけたいだけじゃないの? それと師匠ってだれなの」

 退勤。早番の時は夕方、それ以外は大抵夜九時かそのあたり。時に同僚と途中まで帰り、その後は家まで独りの時間を楽しむんだ。最近は暗く深い夜を堪能しながら帰宅する。

「 …の割には、いっつも急いでるような気がするよ。早く帰らなくちゃ、自分の時間も持てやしないとかぶつぶつ言ってて… 怖いな」

 と言う訳で一日が終わる、と。

 エディタを閉じ、振り向く。すると案の定、彼女はにやにやしながら椅子の上で足を組んでいた。年頃の娘が、はしたない… そう思うのは私だけなのだろうか。

「あのね、風奈さんや。人の日記にあれこれ突っ込みいれないで欲しいんだけどさ」

 すると、とうとう堪えきれなくなったのか。腹を抱えて笑い出す、足を器用に組んだまま私を指差して。

「だって、だって。可笑しいよ、ふつう自分でゆーがなせいかっ なんて書かないよ。それにさ、秋人さん。私架空の存在なのに、さも隣にいるような書き方しないでって。しかも、私の喋ってること書いてるのも秋人さん。書いてて空しくなってるのも秋人さんなんて…… ひぃ」

 なるほど、一理ある。結局、私の隣に風奈さんはいない訳だし、彼女の一挙一動を書くのも私。そして、風奈さん自体が架空の存在だからなぁ。とは、言え。いい加減、何か書かなければ書き方さえ忘れそうだし。

「でもさ、色々言いつつも。結局、私みたいな相方が欲しいんじゃあないのかな。秋人さんはさ。でも、こうやって擬似体験記… うーん、あー、あれ。妄想日記なんか書いても解決にはならないと思うよ? 」

 ああっ、人の心の声を勝手に拾わないで欲しい。そうなのかねぇ、どうなのかねえ。私としては、独りってサイコーだと思うよ。気兼ねしなくて良いし、なろうと思えばどんな廃人にだってなれるからね。
 少なくともこんな事を言っている内は、まだ余裕があるんだろうな。
 うん、確かに優雅な生活だ。

「違うと思うよ」


2004/10/11 title = ショッカー分析
 友人よりのメールに書いてあった一文が、「たまにサイト見てるよ、ああ生きてるなって思える。しっかり更新しろよ」 だった。なので、病み上がりで今ひとつの体調でも日記だけは書くことにする。

 さて、ふと思い出したことがある。ぼんやりする思考を纏ったまま、お客様の応対をしていた時だ。不意に、仮面ライダーが頭に浮かんだ。 『迫る… ショッカー』 が敵の、正義を語るバッタ怪人のことである。ちなみに、敵のショッカーは 『地獄の軍団』 らしい。確かにナチ党もびっくりな鷲のマークを掲げているしテロを実行している戦闘員のインパクトもすばらしい。

 なにせ、
  『イィー!』 と言う叫び声だけで、意思の疎通を図る。
 凡夫には分からない、この言語形態。まさに地獄の軍団だ。

 その地獄の軍団だが、確か幹部の中に 『地獄大使』 と言うのがいた。なんだが、茶羽ゴキブリを直立させた上で、あごのした辺りから顔が出ていた… と思う。男気溢れる大幹部? である。ほかにも色々と幹部やら怪人やらがいた気もするが覚えが無い。

 で… この地獄大使がどうしたかと言うと。
 無性に気になったことがある。

どうして、テロ組織のショッカーに外交部門があるんだろう?

 ショッカーは基本的に、秘密の組織として各種テロ活動を行っている筈。それがどうして外交部門を持っているのだろうか。確かに世界征服を目指す以上、外交部門や政治部門は必要だと思う。むしろ、ショッカーがショッカーとして組織としての恒常性を保つにはこの二つの部門が必要だとは思う。実に自然な流れだ。

 ところが、幼い頃の記憶に 『ショッカー外務省』 の文字も寂しい都市の片隅で 『来たれ!若人』 と描かれたショッカーのポスターも見た覚えが無い。まぁ、ショッカーも架空の組織だからそんな広告が貼られている筈もない。
 ご近所の住民が集団催眠に掛かってショッカー戦闘員に成り下がった光景は、昔見たような気もするけど。自ら進んで就職先にショッカーを選ぶ人もいなかった。 …まぁ、就職を希望しようものなら仮面ライダーとやらにボコボコにされるのだろう。

 で、そんなこんなで仮面ライダーの世界では地獄大使も戦う訳です。茶羽ゴキブリ怪人が… といえば何となく納得してしまうけれども、仮にも外交官僚のトップが先陣切って戦っちゃうものなのでしょうか? 後に続く筈の、地獄公使だとか、地獄参事官とか、一等書記官とか領事とか… 凄く肩身の狭い思いをしそうな気がしません?


 ところで、鷲のマークと言えば。ナチスとショッカーと大正製薬が思いつきますが、あの 『ファイトォー』, 『イッパァーッツ』 って言ってる彼らも 『イィー』って鳴くのでしょうか。


2004/10/09 title = 風邪悪化
 風邪悪化、と書こうとしたら 「風邪ACCA」 と変換されて驚いた藤 秋人です。久しぶりにこんな文体で、こんにちは。(ニホンゴ変ね)

 三日前から引いていた風邪が悪化し、とうとう土曜日欠勤してしまいました。なんと言うか散々です。その隙にまだ進んでいない原稿を書こうとしたものの、完全にダウンした体ではキーボードを打つのもままならない。さて、一眠りと寝入ったはいいものの、声が出ない。朝からロクに声が出ないので、欠勤した訳ですがまさか明日も欠勤とか言わないよな… なんて怯えて見たり。

 風邪で寝込んでいたりすると本当に出来ることが少ない。やろうと思ってもできないのが本当の所なんだろうけれども、できることと言ったらプロット考えたり登場人物の性格つくり位しかすることがない。

 あと、賽の目大根蜂蜜漬け。やってみました、すると喉が少しばかり楽になりました。これは、先日掲示板で教えていただいたもの。

 ああ、早く治るといいな。なんて思いながら、頑張って起きてプロット書いてます。

 ところで、トップページの写真ですが。あれは、今年の七月に撮ったものです。北海道大学の傍でたまたま見かけた雲が羽のようだったので、撮ってみました。


2004/10/06 title = 風邪を引きました
 朝起きると喉が痛い。よくあることだと思う、けれどその日は別に痛くも痒くもなかった。仕事をしていて、数時間… 。午後になってあと一時間で終業と言うタイミングで風邪がその牙を剥いた。

 さっきから、変な汗が出てる。妙に頭が痛い、特に右後頭部のあたり。くらくらするし気持ち悪かった。実は、先週も早退+週末・週明け二日欠勤の被害を出しているのでここでまた早退するのは大変心苦しい。それに、そもそも風邪なら月曜に完治している筈なのに。

 そして、結局早退と相成る。
 病院からもらった薬を服用するが喉の痛みが取れない、鼻が詰まる。先日、アミノ酸のサプリメントを飲んだのがまずかったのか… でなければ、ブルーベリーのサプリメントか… それともキトサンのサプリメントか。
 よくよく考えれば、サプリメントごときで風邪を引くことなどないだろう。要するに、風邪に弱い自分の気管支が悪いのだ。もし、そうだとするならば小まめなうがいと手洗いは必須である。こちとら声が出なければ仕事にならないのだ。声がでなければ欠勤するしかないし、まともに声が出なければやはり欠勤せねばならない。

 さて、処方された薬以外にも何か体に良いものを摂取したいのが人間である。民間療法が流行るのも多分そんなところだろう。
 で… 風邪に良い飲み物や食べ物。ご存知でしたら教えてくださると、とても嬉しいです。このままだと休み明けも欠勤確定… (ってそれだけは避けたいなぁ


2004/10/04 part2 title = プロット作成中 お試し品
(仮称:眠らない願い 草稿サンプル 第一案)
 復帰したからには、書きたいものを書く訳でして。また何時完成するか分からない原稿をお茶濁しの為に載せてみます。

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 一つ一つ積み上げた積み木を一気に崩すのは簡単だろう? 計画に三年、着工に半年、内装に三ヶ月、運用すること十数年。けれど、発破してブチ壊すのは準備も含めて四日しか掛からない。人間の心もそんなもんさ、例えば病むまで数年… 病んでから何年? ついにロボトミー (前頭葉摘出手術) となったら、今まで積み上げてきた自分があっと言う間に壊れてしまう。違う生き物になる。違うか? 俺の言うことは間違っているのか。

 彼の目をまともに見ることができなかった。見れば全てを見透かされるようで、怖いと言うより何か異質な物を感じていたのかも知れなかった。
 ロボトミー云々については良く分からない、ただ彼の言いたいことは良く分かった。つまりそれは、壊すのは簡単でも積み重ね作ったものを一朝一夕で元に戻すなどできないと言うこと。ただ、拳を握り締めうつむきながら聴くしかない。

 それでも。彼が泣きそうな顔のまま笑う。
 それでも、君は奇跡を起こそうというのか? 君は神にでもなったつもりなのか? ああ、答えてくれ答えを… ワタシは気が狂いそうだよ。

 覚悟が決まった、俺はこの願いを世界に溶してみせる。
「答えなんて決まってる。いつだって、彼女が望んでいたのは逆転一発ホームランだってことだよ。じゃあ、アンタに答えをやるよ。神なんていない、確かにいるのは願い一つで世界を変えたり神を創造できる… 人間だけだ」

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 お休み明け第一作は、停滞している連載でもなく、進藤風奈&藤谷明人シリーズでもなく一挙完結まで公開の短編連作だっ!

 そんな訳で、期待しないで生暖かく見守ってくださいね(って最近こればっかだよ)


2004/10/04 title = サイトを休んだ理由
 例えば、自分にとってはどうでも良かったのかもしれない。
 物を書くことと、コンピューターに触れること、本を読むことだけでも良かったかも知れない。でも、それだけじゃ足りない。心の隅っこ、無限に広がる自分だけの世界で誰かが言った。本当にそれでいいのかな? それが自分らしいと言えるのかな? 社会にとって君のような人間が許されると思っているの?

 囁きに負けた、ああ完敗だよ。今、何か言えと迫られたらそう言うしかない。
 自分は自分に負けたんだ。ぼんやりと、本当にぼんやりとした頭で考えた。日常は繰り返しだと感じる。職場の人間と楽しいのかそうでないのか分からない会話をして、それが酷く薄っぺらいような気がした。繰り返し、繰り返し… 曖昧な笑みと丁寧に話す仮面を被る。勿論、丁寧に話すのは嫌いじゃあない。
 何が辛いのか分からない、なんてまるで青春時代みたいで。幼い自分に溺れているような、それでいてそれが正しいような。不思議な感覚と思えているならきっと悩まない。
 勿論、激しいアンチノミー(二律背反)を覚える。上手くやれている自分と、何もかもが崩壊しきっている自分。どっちが本当か知りたかったし、知らないだろうから怯えていたのだと思う。

 人間って弱い。更に言うなら自分は、強いわけでも何でもなかった。ようやく分かったのはどうしようもなく脆弱で貧弱な自分の心。突きつけられると痛い、確固たる信念がなかったのか、誰かと寄り添いながら生きて行かなければ成り立たないのか。少なくとも、独りで生きて行けるほど強くないことを知った。
 じゃあ、知れば乗り越えられるのか? そう聞かれるのも辛いもので。例えば、私達はやがて死んでしまうことを知っている。では、それをどうこう出来る物なのだろうか、克服できるものではないと思わないだろうか。

 そこまで大げさに言わなくとも、結局は永遠ともがき続けるしかない。
 だが、それがいい。



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